ボイストレーナーのJUNです。
今回は、一生懸命に練習しているのに、中々上達しないという悩みを持つ人のために、その原因と解決策について記事にしてみました。
この記事でモヤモヤが少しでも解消できたら嬉しいです。
比較的ボイトレに対して熱心な方向けの内容です。
今回は取り組み方を中心に書いてますので、発声法やメソッド的な内容ではないことを予め了承ください。
目次
ボイトレの難しさ
発声を本当にどうにかしたい時
『練習を続けているけどこれで上達するのか?』
という手応えの感じにくいまま
取り組まなくてはいけないタスクが地味にあることかもしれません。
でも、発声そのものは日常の隙間時間にちょっとずつでも継続さえしていれば
年単位で見た場合、ほとんどの人は確実に良い声になっていけるのです。
憧れの曲がすぐには歌えるようにはならないかもしれない。
でも、今までよりちょっと歌いやすい、ということを積み重ねていくと
気づけば、ゼロから教わることなく自分で歌いたい曲が歌えるように。
つまりボイトレの基礎は応用力もセットで身に付くのです。
実はめっちゃお得なことしているんです!!
これが本当のハッピーセット。
そもそも・・・
まずは、不安や疑問がある場合、そのことを率直にボイストレーナーさんに質問することが大切です。
質問に答えてくれないことは無いと思いますが、返答が無い場合はもしかしたら誠実なトレーナーとは言えないかもしれません。
いきなり絶望的なことを書いてすみません。
でも、それはあなたのせいではありません。
極端に思えるかもしれませんが思い切ってトレーナーを変えることも選択肢だと思います。
一方で、実は自分で気づいていないだけで上達してる可能性もあります。
レッスンや練習の録音を残して1年前、2年前と比較してみてください。
日々のちょっとした変化は気付きにくいですが、半年や一年単位で振り返ってみるとその変化が自信になることもあるのではないでしょうか。
上記で触れたように、『先生が合わないから』といったこと、または『レッスン内容があなたに合っていないから』ということも可能性としてはあるかもしれません。
しかし今回はそういったことより、そもそも歌(ボイトレ)はどうやって上達するかを考えてみよう!!っていう話しをしていきたいと思います。
レッスンの受け方◆あなたはどのタイプ?
一生懸命練習しているのに上手くならないのは
才能がないからではありません
いや・・・
センスは多少あるかもしれませんが・・・
ほとんど多くの方はボイトレの取り組む内容があなたに合っていれば上達すると思います。
だとしたらなんで上達しないの!!!
その気持ち痛いほどわかります。
そもそも合っているかどうかも自分で判断するのは難しいですよね。
さて、あなたはボイトレのレッスンを受けるとき以下のどのタイプに当てはまりますか?
- レッスンを感覚的に説明された方がわかるタイプ
- レッスンを論理的に説明された方がわかるタイプ
- 音を聴いて覚えたいタイプ
- 手取り足取り丁寧に見てほしいタイプ
- やり方だけ教わってあとは自分のペースでじっくり取り組みたいタイプ
- 練習の過程を評価してくれることで安心したいタイプ
- ノリよく楽しく取り組みたいタイプ
- できていないことを単刀直入にはっきりいって欲しいタイプ
これらは一つだけでなく、複数当てはまる人もいると思います。
また、同じ人でも状況によりちょっとずつ変わるかもしれません。
これはボイトレを受ける環境のようなものと言えます。
その環境はトレーナーと生徒が互いに手を取り合って築いていくことができます。
環境が整うことにより上達が加速度的に進むのです。
こういったことで気になることがあればそれとなくあなたのボイストレーナーに相談してみると良いかもしれません。
モチベーションの維持◆あなたはどうしてる?
歌が上手くなりたくてボイトレを続けているのは、好きだからですよね。
でもその好きな気持ちがいつしか忘れ去られてしまう時だってありますよね。
レッスンで、自分に与えられたボイトレの課題や発声エクササイズは、自分が理想とする歌い方とどう関係しているの?と疑問に思うことありませんか?
およそ理想からかけ離れたような変な声を出させられる時ありますよね。
また、自分にとって単調でやりがいを感じることができないとか、1人で練習すると正しいのかわからなくて継続しにくいとか・・・いうこともあるかもしれません。
でも実は・・・
与えられたエクササイズは毎日継続を(できなくとも週の半分は)していくことが最も近道になります。
特にボイトレ初歩(おおよそ初めて1年未満)の人ほどです。
ここが難関となる可能性が高く、初歩の段階ほど慣れないエクササイズにやりにくさを感じるかもしれません。
そういった段階の時は、ある種の受け身となって、エクササイズをただこなすだけで十分です。
考える部分をトレーナーがあなたの代わりに行います。
わからないことは悪いことでも何でもないんです。
そのためにボイトレやってるんだし。
現状が自分の理想から離れていても心配する必要はありません。
ただ、できれば自分の声の録音を聴き比べて耳を育ていくと、小さな変化に気づけるようになります。
すると、その小さな変化も上達として受け止められるようになってきて、結果自信に繋がりモチベーション維持となります。
今取り組んでいる課題にどんな意味があって、自分の理想にどう繋がっているのかはトレーナーと共有しておくと安心です。
出来ない事だらけだったボイストレーナー
世の中には、奇跡としか言いようのない、素晴らしい歌手がいます。
彼らは、その歌声で沢山の人に感動を届けています。
それは天から与えられたお仕事としか言いようのないくらい素晴らしいことだと思います。
一方で、私は歌が好きにも関わらず(歌というより人間の声の美しさに惹かれたのが中学2年生でした・・・)、びっくりするぐらいに歌えなかったのです。
そして舞台の中心で光り輝くようなものも持っていませんが、それでも自分らしく歌えることに今は満足しています。
歌手は歌で人々の役に立つのがお仕事であり、ボイストレーナーはそれをサポートするのがお仕事です。
ボイストレーナーは歌手と違い、生徒が何につまずいているのかを見極め、どうやったら解決できるか導いていくのがお仕事です。
私がボイストレーナーに向いていると思うのは、できないことだらけを経験して出来るようになっていること、また出来るようになる過程を理解していることです。
他の人が難なくできることを身につけるのに時間がかかった分、その価値や重要性に気づき大切にすることができています。
これらの経験から、まず現状の自分の歌に満足できる部分も大切にしつつ、自分の課題が何なのかを理解すること、それに対する解決策を取り組むことを整理できることも大切だということが言えます。
残念ながら人間は、できないことを出来るようになってから初めてその感覚を理解します。
自分だけはできないのかもしれない、なんて思うかもしれません。
でも大丈夫なんです。
なので、技術に関しては『とりあえず取り組む』、という姿勢で大丈夫。
とりあえず取り組む(基礎)を卒業する段階
基礎というのは、応用ができるためにあります。
発声練習でできたことを曲にどうやって応用するのか
一つの曲で身につけたことを他の似たような曲に応用出来るのか
指導者の手を借りることが段々少なくなって自分でどうしたいかを大切にすることができるようになってきます。
自分らしい歌い方を見つけていける。
この段階になると、言われたことをただ行うのではなく、自分の好みと聴き手の好みのベクトルの両方を理解しつつ、あなたらしい歌い方を見つけていく段階になります。
音楽のセンスを磨くということです。
もう、ワクワクしかありませんよね?
これは、沢山の音楽を聴いてモノマネをしても良いかもしれません。
発声の土台がある程度できていればモノマネをしても声が大きく崩れることも少なくなってきます。
そうやってモノマネもいつか卒業して、自分らしい歌い方へと近づけていけるのです。
どうやるかより誰とやるか
もしかしたら、この記事を読まれている方の中にはボイトレを受けずに独学で取り組んでいる方もいるかもしれません。
自力で歌が上手くなろうと取り組んでいることに限界を感じることはありませんか。
でもそれは才能がないからではありません。
自分の本来の能力は他者の力によって最大限引き出すことができるものです。
だからボイストレーナーがいるのです。
でも、実際に取り組んで身につけるのはあなた自身です。
ボイストレーナーは発声のことで迷う時間、悩む時間、はたまた遠回りするような無駄な労力をあなたの代わりに行います。
あなたはトレーニングに集中するだけで良いのです。
例えば高音が出ないことに対して、当スクールはあなたにとって正しいトレーニングを取り組めるようにサポートし、あなたはそれを取り組むことに集中すれば結果は自ずとついてきます。
行き着くところ、歌で表現したいことに全力を傾けることができるのです。
高音が出ないことにいちいち悩む必要は無し。
誰だった自分の能力を自分で理解するのは難しい。
他者の支えによってあなたの可能性、あなたの能力が開花される!!
ボイトレの上達はどうやるかと同時に誰と行うかも大切なのです。
技術×センス=∞
発声のゴールは、日々ある程度一定のクウォリティで歌えて、それを長年維持していけることにあります。
そうなればあなたの声は自由です!!
最終的には、センスだけに頼ることなく、声の良さだけに頼ることのなく、バランスをとって育てていく事が必要です。
でもそこまでくれば上出来です。
音色はあなたの好みで!!
多少風邪なんかで調子が悪くても、その中で表現を見出すことも出来るようになってきます。
つまり何が言いたいか
ボイトレは一回のレッスンでも変化を感じます。
でも、それを自分のモノにしていくのは、やはり時間のかかる作業です。
巷で、『30分で高音が出るようになる』みたいな本や動画もあるかもしれませんが
自分のスキルとして身につけるには3年や5年のスパンでみる必要があります。
もちろん、その間に人前で歌えないということではありません。
でも年単位で声を育てるという意識があるとその後の何十年はあなたの歌声があなたにとっての一生の宝物になっていきます。
自分の声をそんな風に育ててみたい!
という方を当スクールはいつでも誰でも全力でサポートします!!