どうも、ボイトレトレーナーのJUNです。
今回は声を高くする方法について、書いていきます。
この記事の話の角度としては、音域を広げると言うことも関係しますが、主に話し声が低く、音域が狭い男性を想定して書いていきます。
男性は、10代前半に変声期を迎え、人によって声が一気に低くなる人がいます。
変声期は落ち着くのに20代前半までかかるとも言われています。
そう考えると、自分の声について気になりはじめる10代の人や歌に興味を持つ20代前半の人は、自分の声が思う通りにいかない部分があっても焦らない方が良いと言えます。
無理なトレーニングはしない方が良いです。
って、ここでこの記事が終わりになっちゃいますね。
それでは何の役にも立ちませんので続けます。
無理なトレーニングは推奨できませんが、無理なくできることはいくつかあるので紹介したいと思います。
声は全人類共通で2種類しかない
地声と裏声。
人種や性別問わず、皆等しくこの2種類を持っています。
特に変声直後で、声がガクッと低くなった男子は裏声が出しにくいかもしれません。
健康的に高い声も自然に出せるようにしていくには、裏声を出せることから始めることをすすめます。
いきなり、無理に地声を高くすることは後々に声を壊す危険があるためおすすめしません。
それより、低い声はそのままにしながら高い声も出せるようにして、会話の抑揚の中で自然に高い声も使えるようにしていく方が健康的で自然です。
まずはミッキーの真似をするような感覚で『ぼくミッキーハハッ』って出せるようにしてください。
柔らかく息っぽい裏声が出せることがポイントです。
それができるようになったら、ライブなんかで歓声を上げるように『フ〜』って裏声で出せるようにしていきます。
テンションを若干高めにして出す方が自然に無理なく出せます。
喉が痒い感じだったり、ヒリヒリする場合は中止してください。
変声期直後の場合は絶対に無理せず、5分以上やらないようにしてください。
ある程度声が落ち着いていて無理なく裏声が出せる人は、裏声で、ある程度高い声も出せるようにしていってください。
『フォ〜』や『ウォ〜』でも良いです。
裏声がスムーズに出るようになってきたら地声でも練習していきます。
が、その前に、より安全に行える事をもう2つ紹介します。
裏声がスムーズに出たら行いたいこと
リップロールが出来るようになることをおすすめします。
リップバブルともいいます。
唇をブルブル震わせながら声を出すものです。
まず、息だけでブルブル震わすことが出来るようにします。
その上で、息だけでなく声も出しながら出来るようにしてみてください。
そこまでできたら、リップロールでパトカーや消防車のサイレンのように音をしたから上に向かってスライドさせていきます。
地声から行うのが難しい人は裏声から始めても構いません。
最終的にには地声から裏声まで一気に上がって、また地声に戻ってこれるようにします。
つまり、意図的に裏返らせながら高い音まで上がって、また地声に戻ってこれる事がポイントです。
リップロールの他に頬を膨らませながら、上の歯で下唇を噛みながら、同じようにサイレンのように音程を動かしていきます。
これはパフィチークpuffy cheeksと言われるトレーニングです。
パフィチークはちょっとコツがいるので、難しい人はリップロールだけでも出来るようにしておくと良いと思います。
その上で、いよいよ地声の練習にうつります。
とってもシンプルですが、健康的に声を高くする感覚が掴めます。
それは、『ヘイ』や『イエ〜イ』をテンション高めで言うことです。
『エ』と『イ』の組み合わせは地声で高い声を出しやすくしてくれます。
この前段階で裏声がある程度できていればその効果も相まって出しやすくなります。
ポイントは、テンションを高くしていくことです。
本能的な声を出すことで声を高くしやすくなります。
赤ちゃんが高くて通る声であることがその良い例です。
悲鳴を上げるのに、低い声の人もいません。
嬉しくてハイテンションなのに、低音ボイスにはなりにくいです。
もしかしたら、これを読んでいる方は始めはテンション高くても声を高くできないかもしれませんが、きっかけにはなります。
これも長時間はおすすめできませんが、毎日取り組むなら1−2分で良いと思います。
初めは大きな声になっちゃうかもしれませんが、段々と日常の話し声に近い大きさでできるようにもしていけると実際の会話のなかで自然に高めになっていきます。
ずっと高い声で話すのは要注意
低い声だとテンションが低く聞こえたり、カッコ悪いなどの理由で、声を高くしたい、という人もいるかもしれません。
しかし、無理に声を高くして話し続けることは、声帯への負担となるため、注意が必要です。
自分本来の自然な声の高さを知る事が大切です。
その意味でも、低い地声から無理なく出せる裏声までを満遍なく出し、気負わず構えずに話している時に自然な高さがみつかりやすいです。
色々な高さに縫って話すのが安全
自分本来の話し声の高さを知りながら、その上で高い声でも話せるようにする。
そして、低い声でも話せるようにする。
そうやって色々な高さで話せるようにすると、声を傷めずに必要に応じて高い声でも話せるようになります。
おわりに
これらの練習は声変わり直後は行わず、落ち着くのを待ってから行って欲しいです。
もし、毎日練習するのであれば、始めは裏声から始めて、地声の練習を含めても3分〜5分以内に収めてください。
喉に違和感を感じたら直ぐに練習をやめてください。
人によりますが10代後半になって1回の練習は10分程度、長くて20分を超えないようにしてください。
声は一生ものです。
自分らしい魅力的な声を出せることを大切にしてくださいね。