ボイストレーナーのJUNです。
今回は、ボイトレは独学で上達できるか、という事について記事にしてみました。
まずはじめに、結論を言っちゃいます。
独学で上達できるかどうか。
これは、出来るとも出来ないとも言えます。
ですよねー、という声も聞こえてきそうですが、詳しく話していきますね。
独学で出来ること、出来ないこと
いま、空前のボイトレブームと言っていいぐらいに、声に対して関心の高い人と、それに対応するボイストレーナーが多くいる時代だなと感じます。
そのため、ブログやボイトレ本、解説動画も多くあり、情報は集めやすく独学でも学べる環境だと思います。
しかも、良質な内容の動画が多くあります。
世の中のボイストレーナー達が、心から歌が好きで、互いに高め合っている雰囲気を感じています。
私自身もそうですが、トレーナーの多くはシンガーとして舞台でパフォーマンスしたいという一心で声に対して真剣に向き合ってきた経験があると思います。
その努力の過程を人に伝える事ができるくらいの情報量と経験になっています。
私自身も多くの時間とお金をかけてきました。
そこから、ボイストレーナーとして、自身の経験だけでは補え無い部分に磨きをかけてスキルを高めています。
そういったトレーナーが作成した動画からは多くの情報を得る事が出来ると思います。
私自身もこのブログから、自身の情報量を活かした記事にして発信したいと思っています。
ブログや動画は声の仕組みや、練習方法といった、ボイトレの知識を身につけるのに最適なコンテンツである事は確かです。
ボイストレーナーに習わなくても身につけられる事はあると思います。
おすすめの本はあるか
世の中にはボイトレ本も星の数ほどあります。
数多くある発声本のなかで、1番おすすめできるのは、フレデリック•フースラーという発声教師が書いた『うたうこと』(音楽之友社)です。
発声法の聖典ともいえるものです。
ただし、執筆された当時と比べて、現代は発声についての科学的な解明が進み、修正を必要とする箇所はあります。
それでも大方の考え方としては、普遍性を持っていて読む価値はあります。
本気で発声と向き合いたい方にはおすすめです。
さて、問題はその先です。
本を読み、動画を観て、解説どおりに練習してみたとします。
どうですか。
その時に、自分が出した声が良いか悪いかのジャッジは出来ますか。
そこが一番肝心です。
ジャッジする上で必ず行った方がいいのは、自分の声を録音して聴いてみる事です。
録音から分かる事もたくさんあります。
何が良くないか、感じる事が出来るとすれば、それは素晴らしい事だと思います。
しかし、録音して聴いてみたとしても一人では解決出来ない要素が多く出てくるはずです。
自分の声に何が起こっているか気づけるかどうか。
実はボイストレーナー自身も自分の声を自分でジャッジするのは限界があります。
そのため、自らもスキルのアップデートを兼ねてボイトレを受け続けている人がいるくらいです。
一流のシンガー達の中にも自身の発声の微妙なズレを調整するために、定期的にトレーニングに通っている人も多くいます。
デビューした時より歌唱力が伸びているシンガーはトレーニングを欠かす事なくアップデートし続けているでしょうし、逆にトレーニングを受ける事なくキャリアの早くからオリジナルキーで歌えなくなっている人もいます。
本気で上達したければ、やっぱりレッスンに通った方がいい
お米がどんな味で食べるとどうなるか知りたくて、米の栽培方法や炊き方、栄養について調べつくして知識を得たとしても、食べた事がない限り本当の味を知ることも栄養を取る事も出来ませんよね。
逆に栽培方法や炊き方を知らなくても、炊飯器でお米を炊いて食べれば味を実感し栄養もとれる。
知識があれば、より美味しく炊く事は出来るから、無いよりはあった方が良いけれど、それだけでは食べる事は出来ない。身にならない。
この事がボイトレにも言えるのではないかと思います。
ボイトレは、最終的には自身である程度の声の調整が出来るくらいまでテクニックを身につけるのが理想です。
でも、自分の耳は自分にとって聴こえやすい部分と自分では聞き取りにくい部分がどうしても出てきます。
その修正こそが、ボイストレーナーの役割でもあります。
始めは微妙なズレでも、取り返すのに大きな時間がかかるところまでトラブルになる事もあります。
動画や解説本で限界を感じたら、ぜひ一度ボイトレに通ってみてください。
体験レッスンでもきっと効果を感じ事は出来ますよ。